
「食」の真実を追求する中でたどり着いたのが、オプティマル・ヒューマン・ダイエットです。ダイエットというと、とかく痩せるための方法と思われがちですが、これは間違いです。私が提唱するオプティマル・ヒューマン・ダイエットとは「人間に最も適した食事のシステム」というような意味です。この場合、ダイエットは「健康的な食事の方法論」と捉えてください。ちなみに、痩せるための方法はウェイトロスと言うべきです。
オプティマル・ヒューマン・ダイエットのポイントは、必須栄養素と植物栄養素をあわせて摂ること。必須栄養素は約50種類、植物栄養素は5000種類以上もあると言われていますので、これをあわせて摂るのはたいへんだろうと思われるかもしれませんが、穀類、豆類、葉菜・果菜、根菜、そして動物性たんぱく質という5つの分類に従ってバランスよく食べれば、自然と摂れるようになっています。食材すべてをこの5つに当てはめるのは本来ムリがあるのですが、わかりやすくするために、あえてこのように分類しました。この5つに加えて海藻、そしてオイルを適正に食事に取り込むことが、オプティマル・ヒューマン・ダイエットの根幹です。
その他、動物性たんぱく質は多く摂り過ぎないとか、食べるタイミングとか、詳しく解説を始めると長くなってしまいますが、この方法をきちんと実践していくことで、良い循環が生まれます。この方法を取り入れるか取り入れないかはともかくとして、ぜひ関心を持っていただきたいと思います。
もう一つ、私が「食」について考えていく中で考え出したキーワードが「ナチュラルエイジング」です。アンチエイジングという言葉は一般的になってきましたが、アンチという言葉の根底には、加齢に対する否定的な考え方があります。若返りたい、ということですね。
しかし私は、年齢を重ねることは悪くないと考えています。たしかに、歳を取ると肉体的にはどうしたって衰えてくる部分が増えてきます。ですが、逆に若い頃にはできなかったことが、経験を重ねることで初めてできるということだってあるんです。そうやって、年齢を重ねることを自然な形で許容すること。その年齢にいちばんふさわしい自分でいること。それがナチュラルエイジングなんです。
ナチュラルエイジングのために大切なことは三つあります。一つは賢明な食生活。オプティマル・ヒューマン・ダイエットの実践こそが、その第一歩です。それから適度なエクササイズ。そして自分らしい生き方の発見と実践。この三つを心がけることで、それぞれの年齢にふさわしい、生き生きとした生活が送れるはずです。
人間は、食べなければ自分を維持することができませんよね。チベットの山奥には、まったく食べ物を必要としない人がいるという話を聞いたりしますけど、われわれ凡人はそういうわけにいきません(笑)。
われわれが食べたものは何時間後かに消化吸収されて、自分の細胞になっていく。しかも、その細胞はずっと同じではなく、つねに入れ替わっています。つまり、われわれは食べることによって、次の一瞬の自分を作っているんです。だとするならば、食べることを考えないで、人生を考えることができるのか。
ボクの結論は、「食べ物のことを考えないで、自分の人生を語ることはできない」ということなんですよ。
生きているっていうことは、表現しているっていうことだと思うんです。これは人間に限りません。犬は犬なり、ミミズはミミズなり、バラはバラなりに表現をしている。それが生きているってことなんですね。そういうわけで、われわれ人間は人間なりの表現をしているんだけれども、その「人間なりの表現」とは何か。まず、人間には人間としての思考がある。思考によって感情が生まれ、その感情に基づいて行動する。そういう順番ですよね。
であるなら、思考と行動がストレートに結びつくほうがいいに決まっています。たとえば、野生動物は野生動物なりに、自分が思考したことを、すぐに行動に現しているわけです。そこにあまり障害はありません。
けれども、われわれは身体の中に障害を設けてしまう。それは何故なのかというと、食べ物が間違っているわけです。食べ物以外にも、水や空気を通じて、さまざまな化学物質などを摂り込んでしまって、それらが思考と行動の間にブロックを作るんです。それを自分の力で取り除くために何を変えたらいいのかといったら、まずは「食」でしょう?









