GREENER COMPANY - Vol.6 株式会社INAX サステナブルな社会の実現に向けて「2050年CO2総排出量80%削減('90年比)」の大目標を自らの会社に課し、イノベーションを引き起してまいります。

長年のノウハウを活かし適材適所のエコ技術を開発

さらに、節水の観点でいえば、防汚の技術も当社ならではの特徴です。多くのお客さまは「水まわりはキレイにしたい」とおっしゃいますが、汚れをとるためにたくさんの洗剤を使っていたのでは、環境負荷になってしまいます。
生活排水は川を流れて海に行き、太陽の熱などで蒸発し、雨や雪などになって再び地表に降り注ぎ、再び人間の前にもどってきます。その水の循環を考えれば、水まわりに関連する商品は、洗浄水や洗剤使用量を節約し、きれいな状態で長く使用できるものが必要になるのです。

防汚技術「プロガード」は汚れを寄せ付けないからお掃除を減らし、
水の節水につながります
防汚技術「プロガード」は汚れを寄せ付けないからお掃除を減らし、水の節水につながります

トイレにはトイレの、キッチンにはキッチンの、お風呂にはお風呂の汚れのメカニズムがあります。それらを研究してきた当社では、それぞれに適応する技術を開発し、お客さまに快適に便利に使っていただきながら、環境負荷を少なくできる暮らしを提供できるように取り組んでいます。

「環境」でなく「環境美」を考える

もちろん、環境に対する配慮を考えるだけでなく、美意識をもってデザインすることは当社にとって欠かせない条件です。

世の中でエコが語られ始めたとき、エコに「我慢を強いられる」というイメージを抱かれた方が数多くいらっしゃいました。商品を提供する立場である当社は、環境に対する問題意識を広めるためには、エコをカッコいいイメージに定着させなければいけないと強く感じました。カッコよく、なおかつ機能をみると、材料も吟味されているし、使ってみるとエコである。そういう商品でなければお客さまに受け入れていただくことはできないと思いに至ったのです。

洗練されたデザインのサティス
洗練されたデザインのサティス

当社の製品は、家を買うと必ずついていたり、リフォームしようとするときには必ず選ばざるを得ない設備機器が多いのが特徴です。しかも、気に入らないからすぐに買い替えたり付け替えるわけにはいきません。となると、それはその人の暮らし方を決めてしまうくらい重要なアイテムといえます。そういうものを作り、お客さまに選んでいただくためには、我々は世の中の人達がどういう暮らしを望んでいるのか、製品そのものに対するニーズだけではなく、求めるライフスタイルや、理想とする生活環境にいたるまで、いち早くキャッチして商品開発の中に活かしていかなければいけないと考えているのです。

当社がモットーとしているのは「環境美の創造と提供」です。環境ではなく、環境“美”。ですから、機能面、材質などだけではなく、技術者自らデザインも追究し商品にしていきます。デザインが崩れたらINAXではなくなるという思いで、これまでもこれからも、徹底的に“美しい質”を追究しています。

2050年にはCO2排出量を80%削減している企業をめざして

そして、現在、当社では、新たなステージとして、サステナブル(持続可能)な社会を目指してのイノベーション(革新)に取り組んでいます。

まず、企業活動そのものにおいてですが、今は突然大企業が経営破綻する時代であり、企業の持続可能性が安定したものではなくなっている時代です。となれば、企業そのものがあらゆる場面でイノベーションを起こさなければ、サステナブルな社会の実現はできません。そこで、当社では、2008年の「第10次中期経営計画 環境宣言」において、「2050年のCO2排出量を1990年比80%削減する」という大目標を立てました。

こう言うと、必ず、経済系、工学系の専門家からは「それはどういうふうに実現するのか」「どういう技術開発を行うのか」と質問されます。もちろん、それも大切なことですが、当社にとってまず重要なのは、具体的な策や技術でなく、なぜそのような目標を自分たちに課したかという会社の姿勢です。

企業が2050年という時代に、社会から評価され、存続し続けているためにはどういう状態になっていなければいけないか、それを自問自答したときに、INAXが出した答がこの目標でした。
逆に言えば、2050年を迎えたとき、CO2の総排出量を1990年比で4分の1か5分の1にしていないようでは、社会的に評価されない企業となり、企業として存続していないと考えたのです。

地球の持続なくして企業の持続はあり得ません。生産場面や輸送場面でのCO2削減はもちろん、今後、お客さまに届ける製品がどれだけCO2削減の進んでいる商品になっているか。さらにそこから進んで、お客さまが使われた後の廃材がリサイクルできる商品になっているか。商品を「つくるとき」「つかうとき」「もどすとき」、すべての場面において地球への環境負荷を減らすことに、今後はより一層力を注いでいきます。